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メダカの新種
メダカは違う品種同士を掛け合わせることで新種を作ることができます。
メダカは非常に掛け合わせ易くて、年に6世代も代を進めることができるため変化が著しい生き物です。
そんな新種のメダカを私も作ってみたい!と思っていた時期があり、チャレンジをしていましたが今思うと無駄なことだなと思います。
やるのであれば、今出ている品種の綺麗さを追求した方がよっぽど良い
自分が愛好家であるなら尚更そうです。
その理由について今回は紹介をしていきます。
飼育スペースを取られる
新種を作るうえで乗り越えないといけない山はいくつもあります。
その中の一つが飼育スペースの確保です。
新種を作るのですから、何かと何かを掛け合わしたり、何かの特長をより深く追求するためにメダカの卵をたくさん取らなければなりません。
その中から、自分の思い描いた特長のメダカを選んで更に掛け合わせる。
新種を作るために1ペアから最低でも100個や200個の卵を取りますよね。
それを成長させてまた次の親を決めて累代を繰り返していきます。
1年に何世代進むかな?
どのくらいの卵を取って何匹の成魚を育てることになるのか!?
飼育スペースがいくらあっても足りないと思いませんか?
それに新種だけを作ろうとしているわけではないと思います。
当然、前々からいるメダカの飼育も同時並行で行っているでしょう。
そのメダカ達のレベルもあげなくてはならないため、更に場所を取られるのは間違いない。
ゆったりスペースでメダカを育てる
綺麗なメダカを育てようとしたら、メダカにストレスを与えずに育てる必要があります。
世間巷で言っている1リットルにつき1匹なんて言ってられません。
3リットルや4リットルに1匹と言う考え方をした方が良いでしょう。
そうなると、新種を作るためにどれほどの飼育スペースが必要なのか分かっていただけるのではないでしょうか?
メダカの稚魚をできるだけ死なせない
効率良く卵を取って大人にしないと時間と手間の無駄になります。
メダカの稚魚は餓死や共食いをすることが多いので注意をする必要があります。
小まめに餌をあげる必要があるし、メダカ同士が共食いをしないように小分けにする必要もあります。
稚魚の時はデリケートだから飼育スペースも当然広めにして・・・キリがない!
ハネメダカの受け入れ先がない
たくさんのメダカの卵を取ってどうするの?
良いメダカが産まれたら良いけど、思ったような体色や体型が出なかったら受け入れ先を考えなければなりません。
良い個体なんて新種を作る過程では100匹に1匹程度が妥当でしょう。
その他の99匹は誰かに譲るなりしないと管理費や飼育スペースがかさばるから身動きが取れなくなります。
メダカの業者との繋がりを持つか、悪い言い方をするとメダカを餌にできる大型の魚を飼うと言った対策を取る必要があります。
ハネメダカを売る手もあるけどオススメはしない
ちょこっと販売をしてみようかな?と思うのも大いにOKだと思います。
ただ、ハネメダカでも新種の改良中のメダカを売ると子供への遺伝率が低いことから、変に販売店としての自分の評価を下げてしまう恐れがあります。
遺伝なので仕方ない・・・と割り切ってくれる人の方が多いし黙っていれば気づかれないでしょうけど、罪悪感が残るので非情になりきれない人はオススメしません。
ちなみにハネメダカを売るのは悪ではありません。
どこのメダカ専門店でも親以外は全て売りに出していると思います。
(親以外=ハネメダカ言う認識です。)
種親とするメダカを売ろうとする人はよっぽどの事情がある人のみです。
新種やハウスネームがごっちゃになって何が新種かもわからない世界
メダカの種類は何種類いるか知っていますか?
3年くらい前(2015年)に聞いた時は250種類くらいと聞きました。
それからメダカブームが起こって、毎年何十種類の新種が発表されています。
正直言って今では何種類いるのか分かりません。
また、ハウスネームと新種は何が違うのか?
同じ特徴のメダカなのに違う名前が付けられていたりして、素人目やプロの目でも分からないと思います。
ハウスネームなんて名前を付けたもの勝ちみたいな状況になっているのかもしれませんね。
イヌで例えた方が分かりやすいかな?
柴犬、プードル、チワワ、コーギー・・・ってのが種類ですよね。
今現在メダカ業界で起こっているであろうハウスネーム現象
柴犬のジョン、ジャック、ポチ・・・名前は違うけど同じ「柴犬」みたいな状態だと思います。
この様になる理由は新種が出尽くしているからだと思います。
頑張って新種を作っても既に出ている可能性が高いため、結局はハウスネームで出すことになるかもしれませんね。
新種を作っても販売ルートがないから努力しても・・・
新種を作ってもメリットがない一番の理由はコレでしょう。
頑張って作っても販売ルートが無いから、結局は自己満足で終わります。
仮に販売ルートがあったとしても素人が販売をするのなんて、たかが知れています。
となると、より販売力の長けた業者が自分の作った新種メダカを購入して更に高い値段で売ると言う結果になります。
そうなった時は泣き寝入りだし悔しい気持ちをずーっと抱えることになるでしょう。
せっかく楽しいメダカライフを送ってこれたのに、そんな雑念を持ちたくないですよね?
新種のメダカでも1年後には値崩れを起こす
運良く高い値段で売れても早くて数か月後、遅くても1年後には大量に自分の作ったメダカの子供たちが市場に出回り値崩れを起こします。
メダカは多産型なのでペアのメダカから1シーズンで1000個の卵が取れるとも言われています。
更にその子供からも卵を取って・・・としていると1シーズンに万を超すことも十分にあり得るんですよね。
自分が年月をかけて作った努力に見合うだけのリターンを得るまでの時間を全く稼ぐことができないので、やるだけ無駄に思えませんか?
新種を育てるくらいなら今いるメダカを極めよう
新種は確かに良いです。
もてはやされているので欲しくなるものです。
だけど結局は1年後には人気が無くなって「何でこの新種のメダカを高い値段で買ってしまったんだろう?」と後悔をします。
それが本当に自分の欲しかったメダカであれば問題は無いですが、そんなことって意外と無いことが多いです。
その時のテンションに身を任せて買ってしまうんです。
そんな失敗をするくらいなら新種メダカより、昔のメダカでも自分が好きだと思えるメダカの方が絶対に良いです。
昔のメダカでも一世を風靡したんですから十分に綺麗だ!
昔のメダカの良いところは良い親を安くで購入することができる点や固定率が高い点などメリットが多いです。
固定率が高いと言うことは良いメダカをたくさん庭に並べることができるのです。
幹之メダカなんてめちゃくちゃ良いですよ!
固定率が非常に高いからフルボディのものでもペアで2000円も出せば購入できると思います。
また、自分が育てて卵を産ませても7割は親と同じようなメダカが産まれてくるし、選別もしやすいメリットがあるんです。
私がオススメするメダカ
私が個人的にオススメをするメダカを紹介します。
正直言って、自分が好きだと思うメダカを育てたら良いので参考程度の気持ちで見てくれて良いです。
年月が経っても確実に人気があるのが「紅白メダカ、三色メダカ」
ポイントは人気が衰えない点と選別のしやすさ!
選別が少し難しいけど綺麗なメダカ「マリンブルー、オロチ」
めちゃくちゃ綺麗なメダカです。白の水槽に入れると栄えます。
選別が簡単で固定率が比較的高いメダカ「幹之メダカ、楊貴妃ダルマメダカ」
固定率が高いうえに衰えない人気があります。
さいごに
メダカの新種を作るメリットが無い理由について紹介をしました。
新種を作るのも全然問題は無いですが、それによる不利益の方が大きいよと言うのをお伝えできればと思いました。
許容できる不利益であればメダカ業界の発展のために作って問題が無いので是非お願いします!
その際には沢山の卵を取らないといけないと思いますので、以下の記事が参考になると思うので是非ご参考下さい。